実は、JR宝塚線を通勤で利用する一人です。
ほんとに、いつから運行は再開されるのでしょうか?
あの大惨事が起きた4月25日は、たまたま尼崎の社会保険事務所に用事があり、まかり間違うと、JR伊丹駅から尼崎方面へのあの電車に乗るところでした。
妻からメールで「尼崎のJRで脱線事故があったらしいよ」、あの事故を知った、これが私の第一報です。
阪急塚口駅では、すでにJRからの振り替え輸送が始まっていたのですが、その時点では何が起きているのか実際のところは全く分かりませんでした。
まさか、あんな大事故が自分の間近で起きているなんて、11時に塚口駅を通過する時点では思いもよりませんでした。
緊急車両が尼宝線(5号橋線)を行き交う。警察の護送車両に大量のけが人が載せられて搬送されている。
当日の阪急伊丹駅や塚口駅は、阪神大震災の時を思い出させる、なんともいえない異様な雰囲気でした。
15年間、関西に住む私の印象としては、阪神大震災以降、関西地域は世の中の歯車が狂っているのではないのかと感じています。
人の命よりも経済合理性が優先される。
全く信じがたいことではありますが、現実にそんなことが起きています。
独身時代、猪名寺の駅のすぐ脇の寮に住んでいた時には、朝の5時から電車の踏み切りが”しゃべる”声にたたき起こされていました。
電車の運行に問題があってはいけないからと、JRの線路側を向いている寮のベランダには、布団を干すことは禁止されていました。
それなに、JRの職員が運転する電車が、100名を越す死者を出す大事故を起こしている。
それも専門の訓練を受けた人間が起こしている。
車掌もいるのに、運転手の行動に歯止めがかからない。
何のために車掌はいるのでしょうか?
電車がオーバーランしたとき、伊丹駅の駅員は何をしていたのでしょうか?すでに遅れてきた電車をただ見送っていただけなのでしょうか?
なにか起きる、その前に誰も何もできなかったのでしょうか?
これは、運転手一人の問題ではありません。
あんなに正確に列車を運行させるためには、どれだけの人間が組織として関与しているのでしょうか?
新型ATSを設置しただけで、本当にあの線路は安全に運行できるのでしょうか?
「不安全な状態」と「不安全な行動」が合致したときに、事故は起こります。
原因究明をしっかりやってほしい。
国家としても万全の対応をしてほしい。
「死人が出ないと分からないのか?」
私たちがいつも「安全」の現場にいて、つきつけられる問題です。
私たちは通常、総務の人間として、公共交通機関で通勤するように社員に言っています。その前提は、自動車よりも公共交通機関の方が安全だと信じているからです。
(もちろん統計的な事故割合では自動車事故と比べるまでもありませんが、あまりにも間近に、しかも通常の通勤で使用する電車の路線で、こんな大惨事が起きたときに私には次の言葉が見つかりません)
いつになったら私たちは、社員に向かって、自信を持って「JR宝塚線」は、「JR西日本」は”安全です”といえるでしょうか。
信楽高原事故の教訓は生かされていない。
http://www.tasksafety.org/index.htm
公共交通機関の使命として、JR西日本にはJR宝塚線の早期の復旧と万全の安全体制の確立を望んでやみません。
JR西日本には謝罪するだけでなく、行動で示していただきたい。
地元で暮らす人間として私たちはずっと見つめていきます。
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