我が家の奥様は現役ナースをしております。
(看護師さんたちは資格をもっていても在職者が少ないようですね)
大阪の北摂地域にある中規模の病院で、外来の内視鏡検査などを担当する部署で働いています。
看護師であるだけでは、仕事の幅が広がらないようで、いろいろな勉強を日々していますね。
医療の世界は日進月歩。
昔の知識では、通じない世界です。
今話題のC型肝炎も、20年前はその中身が分からず、医療現場では、A型肝炎でもB型肝炎でもない、ノンA、ノンBとして扱っていたといいます。
今はC型肝炎は薬害でも取り上げられるように定着していますがね。
「資格があるだけでは仕事にならない」と妻が言っています。
正確な知識の上に、技能が兼ね備われて初めて、望むべき医療が提供できるのもの。
今、地域医療の担い手である拠点病院は、体制整備に躍起になっています。
7対1看護など手厚い医療体制を構築しようと思うと、看護師不足に悩む病院も多くあるようです。
(注 (患者7人に看護師1人の配置)
そんな中、この規制緩和は果たして、何を期待しているのでしょうか?
医師不足の補填でしょうか?
看護師による検査や薬の処方の解禁は、看護師の担当範囲が拡大することで、やりがいの増加とは裏腹に、責任が増大することでもあります。
医療現場が望んでいる「看護師のなり手の不足解消」を妨げる要因にはならないか疑問です。
私が切実に思うのは、責任範囲の拡大と同時並行に、働き続けられる環境整備がないと、いくら資格者を増やしても実際の現場には医療従事者が枯渇していくということです。
医療現場を支える人たちが疲弊してしまっていて、十分な医療を提供できるとは思えません。
企業の社会責任(CSR)が叫ばせる昨今。
医療現場には公共性も重要性も含めて、企業よりもさらに大きな責任が嫁せられていると思います。
そのためには、企業が行っている従業員の満足度を向上させるような活動が、医療現場でも必要ではないでしょうか?
子供を産み育てても働き続けられる環境が整備させているのか、医療現場はもっと真剣に取り組むべきと思います。
医療現場こそ、次世代育成支援策を徹底して導入すべきですよ。
<我が家の現実から>
事例1.
保育園は7時までしか預からない。
でも病院の仕事は7時に終わらない。
事例2.
子供が38度の熱を出す。
保育園は熱のある子を預からない。
でも病院の仕事は突然休めない。
このようなことも、病院内に保育園があって、勤務時間まで
預かってもらえれば、仕事を続けながらの子育ても可能です。
いつも、こどもはどうしたらよいのか。
結局、仕事は続けられないのか?
この悩みは尽きないのです。
はるちゃんさんの「看護師などの権限拡大!!」にトラックバックしています。
本日、朝日新聞朝刊に、看護師の権限拡大などが盛られた規制改革会議第二次答申案が明らかになった。これによれば、看護師による検査や薬の処方の解禁(感冒や便秘、不眠など比較的軽い症状への検査や薬の処方、助産師による正常分娩時の会陰切開・縫合の実施、訪問介護における看護師の死亡確認)などの解禁を求めるとある。
このように、福田政権が掲げる「国民の安心・安全」を意識したこの改革が答申され、実施されるのであれば、医師不足などで不自由を強いられている人たちにとっては朗報となる!
パラメディカルの活用はイギリスなどの医療先進国ではもっと以前より行われてきている。
特別な資格を持った看護師は、緊急時にはレントゲンの検査指示を出したり、点滴や必要な医療処置などを、医師が来る前に救急時に行うことができるようになっている。
すべての看護師などのパラメディカルが同じ権限を持つことはレベルの違いなどもあり、すぐに賛成されないだろうが、研修を積み、特別な資格を取って医療の責任を医師だけではなく、役割分担を明確化する必要がでてきている。
医師は勤務医であれば、重労働で勤務時間も長く、大きな責任を問われるために、精神的にも肉体的にも限界に追い込まれることが多くある。
ために勤務している病院をやめていったり、自殺したり、・・・問題は、医師だけにその権限が集中している現行の医師法にもある・・・。
現代の複雑になってきた医療に対して、あまりにその権限が偏ってはいないだろうか・・・。それら見直しの答申に対して、厚労省が今後どのような対応をとるのか、興味深いところではあるが、今後の医療を考える上で、もっとも重要な改革を行いだすことに違いない・・・。
日本の医療は、これが通れば崩壊を免れるかもしれない・・・。